昨日、非営利組織のマネジメントについて講演する機会をいただきました。
経営学の視点を取り入れながら、組織のあり方や人が活きる組織づくりについてお話しし、後半には「ビジョン」の実現に向けたグループワークも行いました。
経営学者ジェームズ・G・マーチらが研究した組織学習の考え方にもあるように、組織は経験から学び、変化しながら成長していくものです。
長く活動を続け、発展している組織には、理念やミッション、バリューが日々の行動につながり、目指す未来であるビジョンが明確に共有されているという共通点があるように感じます。組織の成長は、会員数や事業実績といった数字だけで測れるものではありません。そこに集う人たちが何を大切にし、どのような思いで活動しているのか。一人ひとりの違いや強みが尊重され、それぞれの力がどのように活かされているのか。そうした組織の文化や活動の質にも目を向けることが大切だと思います。
これらを数字で表したり、見える化したりすることは容易ではありません。しかし、不思議なことに、活き活きと活動している組織には、そこにいる人たちの表情や言葉、行動から、自然と伝わってくるものがあります。
ビジョンは、掲げることが目的ではなく、そこに向かって一人ひとりが考え、行動するための道しるべです。そして、その小さな行動の積み重ねが組織の文化を育て、やがて組織全体を少しずつ変えていくのではないでしょうか。組織が成長するということは、単に規模が大きくなることではなく、そこに関わる人たちが共に学び、互いの力を活かしながら、新しい価値を生み出していくことなのだと思います。
昨日のグループワークでは、それぞれの組織の未来について、皆さんが真剣に、そして楽しそうに語り合う姿が印象に残りました。その姿に、組織の未来をつくる力は、やはり「人」にあるのだと改めて感じました。一人ひとりの思いがつながり、行動となり、組織の未来を少しずつ動かしていく。
そんな組織が、これからも増えていくことを願っています。