アメリカ合衆国の組織心理学者エドガー・ヘンリー・シャインが「キャリア・アンカー」という概念を提唱しています。これは、個人がキャリア形成において何があっても譲れない拠りどころとなる「価値観」や「欲求」のことで、船の錨(アンカー)のようにキャリアの方向性を定めるうえで重要な役割を果たすものです。また、シャインは主なキャリア・アンカーを①専門能力 ②管理職 ③安全・安定 ④自律と独立 ⑤企業家的創造性 ⑥奉仕・社会貢献 ⑦チャレンジ ⑧生活様式の8つに分類しています。自分にとって譲れない8つの価値観を知ることで、働く場がより充実したものになるのです。
そして組織の価値観とは、意思決定や行動の指針となる基本的な理念や信念のことで、社員が共に目指すべき方向を示す「灯台」のような役割を果たします。一方、人の価値観は変化(進化)するものです。
環境、人間関係、年齢、新しい学び等々が変わる節目の日に、キャリア・アンカー診断をするとご自身の成長を感じるかもしれません。