先日、ある研修に参加するにあたり、自己紹介シートに「座右の銘」記入欄がありました。
改めて考えてみると、私にはこれと決めた一つの言葉があるわけではなく、その時々で、自分の右側に置いておきたい言葉が変わっているように思います。それでも、これまで大切にしてきたことを短い言葉にするならば、「小さなことにも誠実に、最善を尽くす」でしょうか。
フローレンス・ナイチンゲールの言葉として、「小さな事柄に忠実でありなさい。小さな事柄の中に、あなたの強さが宿るのですから」という名言が知られています。また、「神は細部に宿る」とも言われます。大きな成果や目に見える成功だけではなく、誰も気づかないような小さなことにも心を配り、一つひとつを丁寧に積み重ねていく。そんな姿勢を大切にしたいと思っています。
ありがたいことに、周囲の方から「見えないところで努力している」「折れない心を持っている」「いつも前向き」といった言葉をいただくことがあります。けれども、自分自身を振り返ると、決して強いわけではなく、迷うことも、思うようにいかないこともあります。ただ、どんなときも「自分自身には負けたくない」という思いが、どこかにあったように思います。それは私にとって、特別な努力というより、ごく当たり前のことでした。
周囲の人から見えている自分と、自分の内から見ている景色は、必ずしも同じではありません。だからこそ、人からいただく言葉を通して、自分では気づかなかった一面を知ることもあるのでしょう。そして、座右の銘もまた、変わらない信念を表す言葉であると同時に、その時々の自分に必要な言葉なのかもしれません。経験を重ね、年齢を重ねることで、心に響く言葉も少しずつ変わっていく。それは、自分自身が変化し、成長している証しでもあるのでしょう。これからも、さまざまな言葉に出会い、ときには右側に座る言葉を入れ替えながら、自分らしく歩んでいきたいと思います。
さて、皆さんの右側には、今、どんな「銘」が座ってくれていますか。
ぜひ、聞いてみたいです。
2026.10.26